電線・ケーブルの価格に影響する「銅建値・銅ベース」とは

銅ベースとは

電線・ケーブルの価格は、主要素材が銅のため銅ベースの影響を受けます。

銅は、相場により常に変動し、銅ベースを基準に電線価格の水準が決定します。

ただ電線・ケーブルといっても、銅ベースの影響を受けやすい電線・ケーブルと影響を受けにくい電線・ケーブルがあります。

電線・ケーブルへの影響

影響を受けやすい電線・ケーブル

対象の電線・ケーブル

・CVT
・CV
・CVV
・CVVS
・IV

銅ベースの変動が影響しやすい電線・ケーブルの場合、価格が大きく上下します。

特に「ふともの」と言われる電線のサイズが太いものは、銅の割合が大きくなるため、銅ベースの影響を強く受けます。

逆に「ほそもの」と言われる電線のサイズが細いものは、銅の割合が小さくなり、銅ベースの影響が小さくなります。

見積の場合、見積提出時と購入時の銅ベースが異なるケースがありますので、銅ベースの変動に伴う価格の上昇も考慮し、見積をすることが重要です。

影響を受けにくい電線・ケーブル

対象の電線・ケーブル

・通信ケーブル(CPEV、CCP-P、LAN、同軸ケーブル)
・耐火ケーブル(FP)
・耐熱ケーブル(HP)
・警報用ケーブル(AE)
・計装ケーブル(KPEV)

銅ベースの変動が影響しにくい場合は、電線・ケーブルの価格も大きな変動はありません。

そのため、建築業者は、見積提出時に計算した原価と、受注後に実際に購入した時の原価に大きく差がありません。

銅ベースはどうやって決定するのか

銅ベースは、銅建値とも呼ばれます。

銅建値とは、JX日鉱日石金属(株)が発表する「需要家持ち込み渡しの銅地金販売希望価格」の俗称です。

つまり銅建値は、JX日鉱日石金属が決めおり、営業日に毎日、発表されます。

銅ベースは、LME価格や為替の変動により1万円単位で改定されます。

※LME価格:ロンドン金属取引所(ロンドンにある世界最大規模の非鉄金属専門の取引所)

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