掛け率とは、売値に対する「値引きの割合」です。
ここでは掛け率の意味、計算法について説明します。
掛け率とは?
掛け率とは、商品の売値に対する値引きの割合です。
例えば「7掛け(なながけ)」とは、見積金額に対して、「70%の価格まで値引き可能」という意味です。
見積金額に対して、0.7をかけるという意味ですね。
つまり7掛けは、0.7または70%という意味です。
例えば、見積金額が1,000万円で掛け率が「8掛け」または「80%」の場合、実勢価格は「800万円」です。
※実勢価格とは、値引き後の金額
建築業界では「見積金額」は、あまり当てになりません。
掛け率の計算法
掛け率と見積金額、実勢金額の関係は下記の通りです。
実勢金額=見積金額×掛け率
では、掛け率と実勢価格が分かるとき、見積金額を逆算しましょう。
見積金額が700万円、掛け率は6掛けとします。
見積金額を求めるときは、実勢価格を掛け率で割り戻せばOKです。
見積金額=700万円÷0.6≒1170万円
見積金額が500万円、実勢価格が400万円の商品があります。
掛け率はいくらでしょうか。簡単ですね。
掛け率=400万円÷500万円=0.8
掛け率が80%、見積金額が1000万円です。
実勢価格はいくらでしょうか。
実勢価格=1000×0.8=800万円
掛け率の相場
掛け率の相場は、製品ごとに変わります。
また、一般的な商品や工法の場合、掛け率は低くなります(より安くできる)。
逆に、特殊な工法や製品、1社のみが扱う商品は希少性が高いので、掛け率の値が低くなりません。
半値八掛け二割引(はんねはちがけにわりびき)
証券用語で、「半値八掛け二割引」という言葉があります。
天井を付けた後下落局面に入った時に、底の水準を判断する目安とされる相場の格言です。
「高値×0.5×0.8×0.8=0.32」で1/3程度まで下げるというもの。
特に根拠はなく、昔、品物が売れない時の値引きの目安にされていたと言われてます。
その語呂の良さなどから相場でも使われ始めたとされる。