労務費・人工(にんく)とは

人工は、「じんこう」とは読まず、「にんく」と読みます。

ここでは人工について簡単に説明します。

人工(にんく)とは

人工とは、様々な場面で使われますが、建設工事の場合、その工事に対して、作業員が何人必要なのか、どれくらい時間が必要なのかを数値化したもので、労働力、作業量の単位で使われます。

一般的に、

「1日(8時間)で完成させる場合、○人必要です」

「◯人でやれば1日(8時間)で終わります」

という意味で使われることが多いです。

1人工は、1日(8時間)で行える作業量を意味します。

「この作業は9人工です」は、「この作業を1日8時間で終わらす場合、9人必要です」という意味になります。

あくまで「1日(8時間)で終わらすなら9人」なので、実際は「3人で3日かけて終わらす」「1人が9日かけて終わらす」ことも考えられます。

つまり工期が3日間なら一日平均3人が作業することになります。

あくまで平均なので一日目に2人、二日目に4人、三日目に3人と実際の工事現場では進捗状況によって現場に入る人数は変わります。

ちなみに人工に労務単価を掛けた数字が労務費となります。

公共工事設計労務単価とは

人工に労務単価を掛けた数字が労務費と説明しましたが、各分野の職人さんや地域により、労務単価は異なります。

その時によく目安として使われるのが、国土交通省の公共工事設計労務単価です。

電気工事を例にみていきますと下記の通りとなります。

電工費
 東京、神奈川、沖縄の電工費は下記の通りです。
 東 京:25,700円 ≒ 1人 ≒ 1人工 ≒ 8時間
 神奈川:23,700円 ≒ 1人 ≒ 1人工 ≒ 8時間
 沖 縄:17,200円 ≒ 1人 ≒ 1人工 ≒ 8時間

どんな時に使われるか

それでは実際に「人工」が使われる場面を具体例で見ていきましょう。

例1
○3人がかりで3日かかる工事の人工は?
 3人×3日間=9人工
 もしくは、
 3人×8時間×3日間=72時間
⇨72時間÷8時間で9人工
例2
○3人がかりで3日かかる工事の労務費は?

 この会社の労務単価が一人工25,500円の場合、
⇨25,500円×9人工(3人×3日)=229,500円

 

例3

○労務費229,500円の工事の人工は?
この会社の労務単価が25,500円の場合、
 ⇨229,500円÷25,500円=9人工

 

公共工事設計労務単価は、あくまで目安です。

当然、労務単価は会社により異なりますので、全く同じ工事でも発注する会社によって金額は変わってきます。

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